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橋本環奈 [芸能]

Rev.from DVL(レブ・フロム・ディーブイエル)と聞いても、地元の福岡以外、誰も知らないような、ご当地アイドルの一員だった橋本環奈(19)。地元でのイベント出演時のたった1枚の写真から、“天使すぎる”“可愛すぎる”“1000年に1人の逸材”とネットで話題となり、NHKのニュースにまで取り上げられて、一気に全国区の知名度を得たのは2013年のこと。

 あれから5年、元祖・ご当地アイドルは上京し、その逸材ぶりを発揮する準備が整った。

 確かに可愛いのだが、“1000年に1人”との看板は重すぎたかもしれない。

 まず彼女に惚れ込んだのは、当時、角川書店および角川プロダクションの井上伸一郎社長(59)といわれる。

「“奇跡の1枚”と呼ばれた写真がネット上に拡散したときに、早くも福岡の所属事務所に連絡を取り、『彼女で映画を撮りたい』と連絡し、ご当地アイドルとしての彼女のステージを見た上で、『主演して欲しい』と申し入れたと『セーラー服と機関銃-卒業-』の制作発表で語っていましたからね」(芸能記者)

「セーラー服と機関銃」(東映/相米慎二監督)といえば、81年の映画での薬師丸ひろ子(54)はじめ、82年のドラマ版での原田知世(50)、06年のドラマ版での長澤まさみ(31)と、女優の登竜門的な作品だ。しかも現役の高校生だった橋本だからこそ、セーラー服という思いもあったのかもしれない。

「初主演となった映画が公開されたのは16年3月で、奇跡の1枚騒動から2年以上が過ぎていました。結局、興行収入は1億円にも届かず、失敗でしたね。KADOKAWAは翌年にもう1本、彼女とSexy Zoneの佐藤勝利(21)のWの主演で『ハルチカ』を公開しますが、興収1億8000万円とこれも成功と言えるものではありませんでした」(同)

 KADOKAWAよりも早く、彼女を起用したのがフジテレビだ。

「14年に、ヤンキー高校の生徒たちが水球に打ち込むという学園もののドラマ『水球ヤンキース』に本人役として出演したのを皮切りに、15年にはフジの出資する映画『暗殺教室』(東宝/羽住英一郎監督)で彼女を起用しています。主演はHey!  Say!  JUMPの山田涼介(25)で、こちらの興収は約28億円とヒットしていますが、二宮和也(35)や菅田将暉(25)なども出演しているので、彼女の作品というわけではありません。そして、フジは17年のドラマ『警視庁いきもの係』(主演:渡部篤郎[50])でヒロインの女性警官として、今年1月には復讐劇『FINAL CUT』(主演:亀梨和也[32])で事件のカギを握る姉妹として栗山千明(34)の妹役を演じていました。どちらのドラマも平均視聴率は6%台。彼女の主演ではありませんが、代表作と呼べるものにはなりませんでした」

橋本は10月期のドラマ「今日から俺は!!」(日本テレビ系)でヒロインとして出演している。同作は80年代後半から90年代にかけて連載されたヤンキー漫画が原作。主演は賀来賢人(29)で橋本はヒロインの一人で、スケバン役である。当時のヤンキースタイルであるから、くるくるパーマに長めのスカートを引き摺ったスタイルである。彼女にとても似合うとは思えないのだが、脚本・演出は福田雄一(50)。何しろ彼は昨年(17年)7月に公開された映画「銀魂」(ワーナー・ブラザース/主演:小栗旬[35])、同じく10月公開の「斉木楠雄のΨ難」(ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント=アスミック・エース/主演:山崎賢人[24])、さらに今年8月の「銀魂2 掟は破るためにこそある」(同)でメガホンを取り、大ヒットを連発するコメディの鬼才である。そして、これら4本全てに橋本をヒロインに起用するという惚れっぷりだ。10月14日の初回視聴率は9.8%(ビデオリサーチ調べ・関東地区)と、もうちょっとで2ケタという好スタートを切った。

「福田監督は橋本のこと『まず、好み』と語るほど惚れ込んでいるようです。ただし、ヒロインとはいってもギャグ満載の『銀魂』での橋本は、鼻はほじるわ、嘔吐するわという、アイドルなら拒みそうな役どころ。これを全力で演じきったことも評判となりました。ドラマの『今日俺』もスケバンとはいえ、男の前ではぶりっ子となる二面性のある役どころ。福田監督のことですから、何をやらせるつもなのか気になりますね」(同)

 どうやら、天使のような橋本に3枚目を演じさせることのギャップが高評価を生んでいるようなのだ。それを引き出しているのが福田監督だ。民放関係者は言う。

「もともと環奈ちゃんは、業界での評価は高いんです。バラエティ番組に出てもハキハキと受け答えもしっかりしているし、コメント力も高いから“いい仕事をする”とスタッフのウケもいい。ただし、女優としてはヒットに恵まれなかった。それが昨年来、福田監督と組むことによって、女優として活躍するようになってきたわけです。ようやく“1000年に1人の逸材”としての実力が発揮されてきたわけですが、それがコメディエンヌとは思いませんでしたけどね」

 いやいや、あれほど可愛くて、コメディが演じられるとなれば、まさしく逸材。KADOKAWA、フジでは成功とまでいかなかったが、果たして3度目の正直となるか。

週刊新潮WEB取材班

2018年10月21日 掲載
タグ:橋本環奈

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